integrità〜小塚崇彦さんに寄せて〜


清廉

心が清らかで私欲がないこと。

この三次元の世界で
私欲を持たずというのは難しい。
しかし、
アーティストやアスリートの
中には清廉さを放つ者がいる。
この場合、私欲を、というので
はなく、その競技や向かうことに
対しての真摯さであると思う。

小塚崇彦の
清廉さ。
その美。
スケートに対しての真摯さ。

そしてその
美しいスケーティングと
ユーモアがあって意思の強い
彼の性格もあり、微笑ましく
暖かく、そして
気品に溢れる。



少し不器用なくらいの
清廉さ。


海を渡るような
それはそれは爽快な風に吹かれる
スケート。




スケートを見に行くと
彼の滑りにいつも涙が溢れる。
高難度ジャンプという
インパクトと昨今では絶対的と
ばかりに拘る男子フィギュアに
おいてノーブルで美しいことは
個性のひとつ。

素敵な伴侶を得て
新しい場所でその
ユーモアがあって強い意思のある
性格と選手生活でたくさんの感情
を知ったことがきっと活かされ
彼の周りは発見や希望でいっぱい
になると思う。

ありがとう。

イオチソロ、
リスト ピアノ協奏曲、
ロミオとジュリエット。

ナウシカもタンゴも。

小塚崇彦という
スケート史上、
最も清廉さを放つスケーター。


また、会う日まで。


透き通る青が愛に揺らめく場所から

澄み渡る青空、深き宵空、いつか回帰するまで。

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